• 2007.08.06 Monday

普門館

先日、普門館を訪れる機会があった。
娘のっちの中学校が東京都吹奏楽コンクールに出場したので、応援に行ったのである。

普門館と言えば「吹奏楽の甲子園」であり、全国吹奏楽部員の憧れの聖地。東京都の中学は、そんなえらいとこで予選をできるわけだから幸せなのだ。今年はA組(大編成)出場校の半分が普門館、あと半分は練馬文化ホールに分かれたそうで、それもすべて抽選の妙。ちなみに昨年は普門館は使われなかったので、毎年というわけではないらしい。

さて普門館、なんせデカイ。新宿までの自転車通勤時に、環七沿いのこのあたりを通ったことはあり場所だけは何となく知っていたが、立正佼成会の広大な敷地には大聖堂やら校舎やら大きな建物がどーんどーんと建っている。そして普門館もその中に、どどーん、と座っている。そう、大きな丸い建物なので、座っている、という印象が強い。

そして、威厳をたたえて、古めかしい。調べると1970年落成というから、そんなに古くはないんだけどな〜、少なくともワタシより若い( ̄▽ ̄) …。

約5000席弱という巨大なホールで、コンクールは始まった。
のっち中1で出場した昨年のコンクールは朝イチという演奏順だったが、今年は午後の部の真ん中あたり、という恵まれた順番で、コドモたちものびのび演奏できていた。

とはいえ、今年は日程の関係で毎年恒例の夏合宿もなく、高校に麻疹罹患者が出てコンクール直前に数日間の休校があったり、と散々だったので、賞については特に期待はしていなかった。

結果は、予想外の「金賞」。コンクール出場校は金賞、銀賞、銅賞のどれかを必ず受賞する。そして金賞の中から選ばれた学校計14校が、次の都大会へと進み、都大会金賞受賞校から全国大会へ行く学校が決まる。東京は中学校の数が多いので、予選が県大会、都大会が地区大会(関東大会とか)に該当するのだそうだ。

昨年は「銀賞」で悔しい思いをしたこともあり、今年の金賞はメデタイ限り。顧問の先生は、コンクールで賞を狙うより音楽を楽しむことが最終目標というポリシーらしく、自由曲の選曲にもそれは表れていて、毎年、中学も高校も賞狙い、というより聴いて(弾いて)楽しい曲が選ばれていると思う。

のっちの学校は金賞だが都大会には進めない、いわゆる「ダメ金」ではあったが、それなりにキビシイ練習をがんばってきたコドモたちは本当に嬉しそうだった。のっちも、ワケもわからずに出場した去年とは違い、総勢4名(うち中1ふたり)という少ない打楽器パートの中2として「がんばらにゃあ!」と気負い、その分プレッシャーも感じていたに違いない。

よくがんばったと思うよ、ミスもあったけど、堂々と演奏できて、何より「楽しかったあ!」という笑顔が、本当によかった。

コンクールの後、1日だけ休みがあったが、翌々日からまた部活再開。バテバテでごはんもちゃんと食べられなかった去年とは違って、食欲も旺盛。心身ともに、どんどん成長している時期なのだなあ、と改めて思う。

ひよひよの中学1年生も1年経つとしっかりしたセンパイになる。部活に燃える中学時代を送らなかった私は、半ばまぶしい思いで娘を見守るのみ、である。

<追記>
普門館で半日、演奏を聴いてみて、このホールの残響がちょっと気になった。曲が終わると「ぶちっ」「じじっ」という感じで残響が切れちゃうのだ。ぷわーんと包み込まれるような、時には過剰なほどの残響ってのは記憶にあるが、こんなの初めて。今まで聴いたことのある東京近辺の他ホール(サントリーホール、オペラシティ、府中の森、ミューザ川崎、パルテノン多摩など)では感じなかったのだが。私は特別耳がいいわけでもなく、音楽で専門の訓練を受けたわけでもないので、気のせいかもしれないけど…。

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