• 2005.03.02 Wednesday

建替え団地への哀惜「サクラチル公団」

2月末まで勤めていた新宿・三井ビルのepSITE(エプソンギャラリー)で、こんな写真展が開かれている。

■■■永津広空写真展 「closing doors」■■■
http://epsite.epson.co.jp/
□場所:〒163-0401 東京都新宿区西新宿2-1-1新宿三井ビル1F
□会期:2005年2月11日(金)〜2005年3月20日(日) 
□開館時間:10:30AM−6:00

〜取り壊される寸前の都内・武蔵野市の桜堤団地を1年に渡って撮影した写真集「サクラチル公団」でエプソン主催のコンテストに入賞し、今回の展示となった模様。まだ居住者がいながらにして、あちこちのドアが閉鎖され、生活感があるままに廃墟に近づいていく様子が、やさしい目線で撮影されている。

同年代に建てられた公団(兵庫県・仁川団地)で11歳まで育った私には、非常に懐かしい風景だった。昨年30年ぶりに訪れた仁川団地は、建替えこそ具体化していないが、すでに新規入居者募集を打ち切った様子で、この写真展ほどではないにしろ廃墟感が漂っていた。

▽仁川団地 昭和34年完成 (撮影:2004年5月)
仁川団地-2団地のはずれ、8号棟に住んでいました。
(左側の建物です)

裏には保育園があって、いつも子供の声が響いていましたっけ。

公園で遊んでる赤い服の子は、実はのっち。
シーソーで遊んでるところ。

仁川団地-1その8号棟の裏は草ぼうぼう。
夏は薮蚊がすごそう。

仁川団地-3かつては子供がいっぱい遊んでいた公園。
昭和30年代に建てられた団地は、どこも高齢化が避けられないようです。

廃墟、あるいはそれに近づきつつあるものは、なぜ人の心を誘うのか。
たぶん、廃墟は人の手だけでは作り出せないから。
人が作ったものに、長い時間が加味されて初めて、できるものだから。
そこに住んだ人の生活や記憶を封印した廃墟は、ただの建物ではなく
時間が作り上げた作品となって、壊される日、朽ちる日を待っている。

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